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なぜ教師は世間知らずと言われるのか|社会経験の少ない日本の教師

「教師の常識は、社会の非常識」ということがよく言われています。

しかし、なぜそのように言われているのでしょうか。そのように言われている原因について考えていきます。

一般企業・民間企業での経験がない

これが最も教員が世の中知らずと言われている原因であると考えられます。

多くの教員が民間企業や他の組織等で働いたことが無く、多くの教員が大学を卒業後、そのまま学校に勤める場合が多いため、「学校」から一度も出たことが無いのです。

日本で教員になる一般的なルートとして、高校卒業後、教育学部または教職課程の取れる大学の学部に入学し、そのまま学校に勤めるパターンが8割以上を占めています。(TALIS2013による)

しかし、海外ではそのようなルートで教員になるケースはあまりありません。

アメリカやイギリスでは、ある程度社会経験を積んでから教員になるケースが多く、また、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアなどでは社会経験の方が教員の経験よりも長い教員が多くいます。

教員の経験が長い方がいいとされるのか、社会経験がある程度ある方が良いとされるかは、それぞれ人によって考え方があるとは思いますが、やはり、生徒の進路指導を行う際に、社会経験がある方が、適切な進路指導が可能かもしれません。また、他の分野で経験のある教員は、その経験を教育や学校運営においても還元してくれます。

近年日本においても、社会人経験のある教員の採用枠を設けたりして、積極的に採用していることから、日本においても社会経験のある教員を採用することが学校にとって良いとされている風潮にあります。

近年、教員採用試験の倍率が2割を切っている自治体もあり教員不足が叫ばれている中、より教員採用の門戸を社会人に開放するべきと感じます。

アルバイトは塾講師や家庭教師が人気

教員を目指す学生の多くが塾講師や家庭教師などのアルバイトをしているケースが多くあり、教員になった際、授業の進め方や教え方などの練習になるため、非常に効果的だと思います。

また、塾講師や家庭教師は、時給も良く教員を目指す学生にとっては魅力的ではあります。

しかし、社会的経験を積むためには、教育分野以外のカスタマーサービスやその他の業種などさまざまな経験することがアルバイトであっても重要であるといえます。

昔の常識を現在に当てはめようとしている

時代も変われば教育の方法も変わってきますし、変えていかなければいけません。

ひと昔前は、厳しい教育を行い、叱責や体罰などが普通に行われていました。しかし、時代と共に教育の方法も変わり、教育者が子供に手を出したり、理不尽に叱責したり、授業中にトイレに行かせないなど現在ではありえないこととなりました。

しかし、いまだに多くの学校で昔の習慣や考え方を子供たちにに押し付けている所が多く存在しています。理由が曖昧にもかかわらず、ツーブロック禁止、部活動の強制参加など昔からのものをいまだに良しとしているケースが多くあります。

民間の企業であれば、時代の変化に対応しながら経営を行っていかなければ、良い業績は残せません。そのためには、柔軟に方針を変えていく必要があります。

教育現場に関して、やはり今も閉鎖的であり、社会の流れや影響を受けにくく、昔からのルールが正しいという風に思っている教員も少なからずいるのが現状です。時代の変化に応じて校則や教育の方法を見直す必要があるかもしれません。

接するのが子供中心

学校で働いていると、大人と接するよりも子供と接している時間が長いため、大人から影響を受けるよりも子供からの影響を受けやすい環境がある程度出来上がってしまいます。

また、言葉の使い方に関しても、子供と対等な口調でついつい話してしまいがちなところがあります。しかし、ビジネスシーンにおいてお客様に対してそのような口調で話してしまうのはあまり良くありませんね。

教員が一般企業等に転職しようとする場合に、企業側は、言葉遣いに関して懸念しているということをよく耳にします。

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変わる日本の教育

教育現場は社会から切り離されていると、長年議論されてきた問題のひとつです。いままでは教員は教科書に沿って授業を行うものと考えられてきたかもしれません。

2020年からスタートしている新学習指導要領では「社会に開かれた教育課程」が掲げられており、さまざまな経験を持つ人々の力を借りて、学校教育を社会と連携しながら実現していこうというもので、子どもたちがさまざまな経験や知識をもつ人々と接することのできる環境を、学校現場につくっていこうという試みが始まっています。そのような時、即戦力となるのが、やはり社会経験豊富な教員ではないでしょうか。

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